戦争映画で脱走兵役 満島真之介が対峙した“自分のルーツ”

公開日: 更新日:

 いまや人気俳優のひとりだ。満島真之介、28歳。この夏公開の映画「STAR SAND―星砂物語―」(ロジャー・パルバース監督、4日~)では、太平洋戦争末期、戦火を逃れ、洞窟に身を隠す日本人の脱走兵を演じた。物語の舞台は沖縄・伊江島。沖縄出身である満島は、自らのルーツと向き合うことになった。

「僕はこれまで沖縄を舞台とした作品に携わったことはほとんどありませんでした。役者というより、ひとりの人間として、まだ太刀打ちができない、生半可な気持ちで触れられないと思っていたんです。それが、昨年、ロジャー監督から話をいただいて“今”だなって思いました。アイデンティティーと向き合い続ける日々の中で、挑戦する勇気が湧いてきていた時だったんです。表現者としてもいい軌道に乗ってきたタイミングというのもありました。沖縄から離れ、外から見ていた故郷にもう一度向き合いたい、映画という希望の詰まった場所から何かを提示できるかもしれないと感じたんです」

■「あの戦争がなければ、僕は存在しない」

 10代の頃から自らのアイデンティティーと葛藤し続けてきた。奄美出身の祖母と米国人の祖父が出会って結婚し、父親が生まれた。そして、いまの自分がいる。「あの戦争がなければ、僕は存在しない。日本人として生きているけれど、米国の血も入っている。はざまに立つ立場」に複雑な思いを抱いていたという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  2. 2

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  3. 3

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  4. 4

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  5. 5

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  1. 6

    "家族総出"で話題の長渕剛「桜島ライブ」延期と引退報道…ファンからは《あの問題説明して》と懇願

  2. 7

    橋本環奈『おむすび』はNHK朝ドラ視聴率ワーストほぼ確定…“パワハラ疑惑報道”が致命傷に

  3. 8

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  4. 9

    中居正広氏は37年で築いた資産喪失の瀬戸際…不動産複数所有で倹約家も「違約金+α」の脅威

  5. 10

    フジテレビ騒動で蒸し返される…“早期退職アナ”佐藤里佳さん苦言《役員の好みで採用》が話題

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり