演じなくてもヒーロー 藤岡弘、が貫く生涯未完成のロマン
療養中、本郷猛に代わり、2号ライダーが登場。そして、不屈の意思でリハビリを続け復活した1号に子供たちは歓喜したのだ。それから45年後の2016年、藤岡は映画「仮面ライダー1号」で再びライダーとなった。
「演じてないんですよ。だって私そのものなんだから、芝居する必要がない。自分が世界で見てきたもの、その体験を語っているだけ」(扶桑社「週刊SPA!」16年4月12・19日合併号)
そう言う通り、企画段階から藤岡自身もかかわり、自身のボランティア活動や探検、武道公演などで世界100カ国近くを旅し、見てきた経験を反映した設定だった。
彼のヒーロー像は武士道にのっとっている。武士道にはこんな言葉があるという。
「最も剛毅なる者は、最も柔和なる者なり。最も勇気ある者は、最も愛ある者なり。奢れし者を打ち砕き、敗れし者を慈しみ、失われぬ他者への哀れみの心を。平和の道に立つること、これすなわちもののふの道、武士道なり」(情報サイト「ウレぴあ総研」16年9月18日)