元力士・大至さんは見た 曙の一升瓶“片手5秒”の豪快飲み
力士時代は他の力士が豪快に飲むのを横ですごいなあと思って見ていましたね。曙関は日本酒を冷やで飲むのが大好きで、冷やした一升瓶を片手で持ってグルグルと回したと思ったら、上を向いて一升瓶を傾け、渦を巻いてグワーッと落ちてくる日本酒をそのまま喉に流し込み、5秒ぐらいで飲み切っていました。
貴ノ浪関やほぼ同期の琴ノ若関も強かったですね。一晩でヘネシーを7本空けたことがあるそうです。それでもまったく乱れず最初から最後までキレイに飲んでいた。かと思えば、安芸乃島関みたいにまったく飲めなかったり。
■「お前の親方よりおまえの相撲を見てる」
関取になり、地方巡業に行くと後援会の方から全国各地の銘酒をいただきました。僕はそれをいつも故郷・日立の父に送っていた。日本酒好きだった父はうれしかったみたいで、飲んだ後、瓶のラベルをキレイに剥がして大切にとっていました。
父は毎日、ビール大瓶1本、それから日本酒を3~4合。一升瓶を横に置いて、手酌でコップ酒です。「これ、うめえなぁ」と言いながら。佐賀の東一や新潟の上善如水を気に入っていました。