ラーメン“全部乗せ”状態…「下町ロケット」の巻き返しは?
亀井氏はこの状況を、「ラーメンの“トッピング全部乗せ”状態」とこう続ける。
「メーンターゲットである“働くオジサン”にとって思い当たる場面も多いのが、この枠で放送される池井戸作品のキモです。悪いヤツはより悪そうに映し、主人公は潰されそうになりながら逆転する、そのカタルシスが人気の原点であり、強みです。ただ、そこに導くために新キャラや伏線を増やし過ぎたり、盛り過ぎると、ネットの書き込みにあるように拒否反応を示される。制作者の気合いと視聴者の感覚が、微妙にズレてしまったのでしょう。しかし、それでも1ケタに落ちないのは、やはり力のあるコンテンツですよ」
ちなみに、昨年同時期に放送されていた池井戸作品「陸王」は4話まで平均14%台から、最終回20・5%まで盛り上げた。
「番宣も含め、最終回に向けて盛り上げるのが得意なTBSですから、このままでは終わらないでしょう。もっとも、スタッフはオンタイムの視聴率への過度な期待に惑わされず、ブレない“ものづくり”をしてほしいですね」(亀井徳明氏)
“ゴーン・ショック”に憤りを覚えた働くオジサンも多いはず。日曜の夜ぐらい“町工場”を熱く応援し、月曜から頑張りたい。