その場しのぎ、耳日曜…プロデュース業円滑にする「忍法」
著書に登場する人物だけでも120人。常に人と関わり、人の中にいる細川氏だが、どうやって人を統括しているのだろうか。
「私が制作しているタイプの演劇の集客はキャスティングが8割、あとの2割が宣伝と営業です。よく男女のケンカで『どうして私のことわかってくれないのよー!』って言いますけど、そもそもわからないのが当然で、わかり合えたときに喜ぶべき。実際、舞台を見に行き、もうオジイチャンなので途中ちょっと寝ちゃったりもするんだけど、楽屋で知り合いに挨拶したり、知らない人の“素の様子”を見たりして、キャスティングにつなげていきます。あとは古田新太にどんな人か聞いたりして。1公演で4カ月は同じ釜のメシを食うわけですから、相性のいい楽しい人と一緒に仕事したいし、そのほうが円滑ですから」
俳優の古田新太はキャスティング面でも信頼できる存在なのだとか。
「キャスティングの時は意見を求めることが多いですね。古田は破天荒なだけじゃなくて、いろんな現場を知っているし、舞台袖で人をよく見ています。新しい出演者にはうまくアドバイスしてくれるので頼れる存在です」