その場しのぎ、耳日曜…プロデュース業円滑にする「忍法」
そんな細川式交流術に「忍法」があるのだとか。
「たとえば『忍法・聞いてなかった』。歌やダンスが多い役を引き受けるのに渋っていた役者に、『大丈夫、歌はそんなにないって聞いてるよ』と言って引き受けてもらった。いざ稽古が始まったら、歌がめちゃめちゃ多い。そしたら『いやー、俺も聞いてなかったよ!』というわけです。似たようなので『忍法・その場しのぎ』もあります。それから忍法・耳日曜。たとえば『ちょっとおいしいご飯でも……』って後輩が言い出したら『耳日曜!』って言うんです。聞こえてても耳は日曜だから仕方ない(笑い)。このくらいだったら社会でも実用的なんじゃないかな」
現在は故郷・愛媛へ住民票を移し、仕事場の東京と往復する生活を送っている。そんな生活から見えてきたものもあるという。
「ウソつきが数字を操ってやってくるのが今の時代、自分の目で見て判断し、直感を信じるべき。たとえばたばこ……日本ではたばこから2兆円もの税金を得ているのに喫煙者は単なる厄介者扱いです。全く発言の余地がない今の空気は危うい感じがします。せめて各駅に喫煙所を設けたらという『議論』ぐらいあってもいいんじゃないでしょうか。