「トム・ブラウン」お笑い界屈指の“ツッコミ不在”の漫才
2人は東京に出て活動していたが、鳴かず飛ばずの時代が長く続いていた。
そんな中で、有名人やアニメのキャラを合体させるというナンセンスな設定の「合体漫才」を作ったところ、これが大ウケ。ライブシーンで爆笑をさらい、ついに「M―1」の決勝の舞台に立つことになった。
漫才の冒頭でみちおが「サザエさん」に出てくる中島くんを5人合体させて「ナカジマックス」を作りたい、と言い出す。ところが、中島くんの中に1人だけ中島みゆきが交ざっていたせいで、合体は失敗に終わってしまう。
布川も最初は戸惑っていたものの、徐々にみちおに乗せられて、ナカジマックスが出てくるのを待ちわびるようになる。ツッコミがツッコミの役割を果たさず、ボケと一緒にその気になってしまう。驚くべき「ツッコミ不在」の漫才なのだ。
決勝では惜しくも敗れて10組中6位に終わったものの、松本人志をはじめとする審査員からは絶賛された。
柔道部出身ということもあり、彼らの笑いはどちらかというと体育会系である。まるでギャグ漫画のようなバカバカしさに満ちていて、力技で強引に笑いをもぎ取っていく。
ちなみに、みちおは実際の腕っぷしにも自信があり、パイナップルを素手で砕いてジュースにするという特技がある。
「M―1」で強烈な印象を残したお笑い界屈指のパワーファイターは、タカアンドトシに続く北海道出身のスターになれるのだろうか。