落語家・桂米團治さん 米朝は稽古が終わると飲ませ上手に
でも、本当にお酒をおいしいと思って味わえたのは43、44歳で初めて東京で独演会をやった時です。それから4年前に父親の米朝が亡くなってから。気持ちの問題かもしれませんね。亡くなるまではずっと米朝付で、常にオヤジの面倒を見なくてはいけませんから。自分が酔いつぶれるわけにはいかない。周りにも気を使うんです。お座敷に行ったら踊りを踊ったりして演じる方に回りますし。
■最近は3軒目から記憶がなくなる
最近は飲むと3軒目から記憶がなくなる。オンナの子にすごく大きなプレゼントをしてやる! というようなことを言っちゃうらしいんです(笑い)。次に会った時に指摘されて慌てます。よくよく考えて思い出したら有言実行しますが、思い出せなかったらごめんなさい、ということもあります。これは信用なくしますのでいけませんね。
ただ、逆手にとってないこと、ないこと、言われてひっかけられる可能性もあるから要注意。飲んだ翌朝、妻に「あんた、昨日、言ったこと覚えてる?」と言われるとドキッとします。一瞬「昔のオンナの名前を言ったんやろか」とか、あれやこれやが浮かんできたりして(笑い)。