「激動の1750日」日本海軍とヤクザ不思議な共通点
1990年・中島貞夫監督
先週、神戸山口組系組員2人が山口組系組員に射殺された。抗争の再発を予感させる事件だ。本作は1984年に始まった「山一抗争」がモデル。「神岡組」は山口組、「八矢会」は一和会だ。
構成員1万2000人の神岡組は3代目を失い、動揺していた。直系組長の幹部会で川井(夏八木勲)が次期組長に立候補を表明。荒巻(渡瀬恒彦)ら古参が賛同する中、若竹(中井貴一)が異議を申し立てて物別れとなる。間もなく若竹が推す時津若頭(萩原健一)が出所、3代目未亡人の後継指名で4代目に就任する。承服できない川井らは八矢会を結成し、殺し合いに突入するのだった……。
前半はヤクザの政争で後半は抗争。やったりやり返したりのシーソーゲームのおかげで何度見ても面白い。当初、川井派は7000人で時津派は4000人、1500人が保留組だった。時津派は数で劣勢だったが、未亡人を味方につけて跡目を相続。ところが大分・別府で自派の幹部が殺される。時津4代目が率いる神岡組は八矢会系の組長を拷問で引退させて逆襲。焦った川井はヒットマンを放って時津を暗殺する。