長澤まさみは絶滅危機と言われた映画女優の伝統を引き継ぐ
「クライアントが大きな経費を使ってCMを出す目的は、いかに購買動機につながるか。起用したタレントが目立ち過ぎれば、購買動機に結びつかないこともある。タレントとともに商品イメージをいかに上げるかがカギですが、長澤のCMはよくできている」(広告代理店)
カルピス、虫コナーズは誰の頭にもインプットされ、来年はどんなCMになるか映画のシリーズ化のように楽しみになる。
綾瀬らテレビドラマが主戦場の女優はCMでも女優としてのイメージのままだが、長澤は女優として演じている。CMを見ても確実に進化している長澤は、群雄割拠する若手女優陣の群れから抜け出し、ようやく自分の世界を築いてきた。
「東宝シンデレラガール」に史上最年少12歳でグランプリに輝き女優の世界に入り、17歳の時に映画「世界の中心で、愛をさけぶ」で注目を浴びた。一時はドラマと映画に並行して出演していた。その間、男性スキャンダルも報じられたが、これも女優として成長していく過程で受ける試練。ライバルの女優がドラマに軸足を置くなか、長澤は徐々に映画にシフトチェンジしていた。