右翼の抗議で上映断念…配給元や上映館「決して屈しない」
一方、5月8日から上映を予定していた神奈川県にある厚木市の映画館「あつぎのえいがかんkiki」は、1日に上映中止を決定した。「映画館が入っている施設が市の9階建ての複合的な施設。ショッピングモールや託児施設も入っており、劇場サイドが重く見た」(太秦の代理人である馬奈木厳太郎弁護士)ということで、厚木市からの中止要請はなかったというが、太秦配給の映画が上映中止に至ったのは初めてのことだという。
右翼団体は街宣活動などで、「映画は狼の資金源になっている」「反日的」と上映中止を求める抗議をしたとされるが、小林氏は「資金源になっているというのはまったく事実に反するとしか言いようがない。作品は人を殺めてしまったことへの反省であったりとか、事件を肯定的に捉える要素はない。街宣活動をされた方たちはこの作品をご覧になっているのか」と反論した。
横浜シネマリンは同日、「このような暴力的、且つ的外れな抗議行動には決して屈することなく、上映を続けます」と声明文を発表。同館の代理人も兼ねる馬奈木弁護士は、威力業務妨害罪で右翼団体を告発する準備を進めているという。