眞子さまを政治利用してまで「菅首相隠し」の姑息 事実上の“駆け落ち婚”報道のウラ側
「内親王の慶事が政権浮揚につながると当てこんでいるのなら、あまりにも身のほど知らずだ」――政界関係者はカンカンだ。怒りの矛先は1日、読売新聞が報じた秋篠宮家の長女・眞子さまの「年内結婚」スクープ。自民党関係者の多くが「官邸発の報道」と受け止め、「とうとう目くらまし策に皇族まで政治利用するのか」と、菅首相周辺への反感を強めている。
◇ ◇ ◇
2017年9月の婚約内定から4年。眞子さまと小室圭さんが30歳の誕生日を迎える10月までに結婚を決めるのではないか、と皇室担当の記者たちは見通しを立て取材に動いていたという。
「ただ、今月11日には紀子さまが55回目のお誕生日を迎えます。そのタイミングで毎年、記者から3つの質問を事前に預かり、文書でお答えになるのが恒例行事。今年も、眞子さまのご結婚に関するお考えを問う予定です。その回答を出されるまでは、静かな環境でお考えになっていただこうとご結婚に触れるのを控えるのが、皇室記者の間で暗黙の了解だったのに……」(ある皇室記者)
こうした情報は政界にも届く。読売が“不文律”を破った裏に何があったのか。ここ数日、総裁選前の二階幹事長外し、党役員人事の刷新など奇策を連発してきただけに、真偽はともかく「官邸が書かせたのでは」と、菅首相周辺に疑いのまなざしが向かうのは当然の帰結である。
自民党にはさらなる逆風が吹き荒れる
実際、各メディアとも読売の後追い記事を垂れ流し、ニュースもワイドショーも、結婚の話題に触れざるを得ない。その分、コロナ無策や総裁選を巡る迷走など菅首相のポンコツぶりに費やす時間は減る。官邸発のリークだとすれば「眞子さま利用の菅隠し」は奏功したようにも映るが、話はそう単純ではない。
週刊誌は小室さんの母の新たな醜聞を報じているが、肝心の元婚約者との金銭トラブルの解決は膠着状態。母とは別人格とはいえ、小室さんが2度にわたって公表した説明文書の言い訳内容も、世間の反発を招いた。
「国民の理解」を重視してきた秋篠宮さまも、昨年11月の記者会見で「決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではない」との見方を示された。だからこそ、一般の結納にあたる「納采の儀」や、結婚の前に天皇・皇后にあいさつする「朝見の儀」など関連儀式の執行は見送り。眞子さまも皇籍離脱に伴って国から支給される最大約1億5000万円とみられる一時金を辞退する意向で、結婚後は小室さんが暮らす米ニューヨーク州で新生活を始められる見通しだという。
「いずれも戦後初の極めて異例の事態です。それだけデリケートに対処すべき問題なのに、菅首相が自分の延命しか考えず、皇室を政治利用したのなら言語道断。オリパラ強行でかなわなかった政権浮揚の“夢よ、もう一度”とばかりに、祝賀ムードで総選挙になだれ込もうとする浅薄な小ズルさが見透かされ、自民党内の逆風がますます吹き荒れるだけです」(政治評論家・本澤二郎氏)
最近の菅首相について、ある自民党議員はこう言った。
「総理は自信満々に誤りを繰り返している」