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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「ピリ辛女性芸人」深堀りするなら昭和でしょ! パイオニアの山田邦子は外せない

公開日: 更新日:

田上よしえはダントツで面白い

 北京五輪も終わり、たまっていたVTRをまとめて見たら、16日「お笑い実力刃」(テレビ朝日系)でピリ辛女性ピン芸人SPをやっていた。

 今が旬のヒコロヒー(32)と吉住(32)をゲストに迎え、彼女たちのネタを挟みつつ女性ピン芸人のルーツに言及。紹介されたのは田上よしえ(49)、だいたひかる(46)、青木さやか(48)、柳原可奈子(36)、いとうあさこ(51)、横澤夏子(31)の6人。

 中でもパイオニアとされた田上は「エンタの神様」や「爆笑オンエアバトル」はもちろん、テレ朝系で深夜にやっていた「完売劇場」の中でもダントツで面白い。彼女を見たくて「完売劇場」まで起きていたほどだったので田上の名前が挙がったのはとてもうれしい。

 これにはヒコロヒーが「見てました『オンエアバトル』。小学校4年生くらいですかね」。あの頃の小学生がもうこんなやさぐれ女(あくまでもキャラだが)になるのだから、こちらも年を取るはずだ。

 中高年代表として一言言わせてもらうなら女性ピン芸人のルーツを遡るなら昭和は避けては通れない。せめてテレビ全盛の昭和50、60年あたりまでは広げて欲しいところ。

山田邦子はパイオニア

 パイオニアの山田邦子(61)はやっぱり外せない。

「オレたちひょうきん族」では紅一点で頑張り、たけし&軍団のフライデー襲撃事件の際、たけしの代役を見事にこなし、「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」など女性ピン芸人で冠番組を持ったのも、山田が初めてだったのでは。

 泉ピン子(74)だって黙っていない。山田から遡ること数十年、「テレビ三面記事 ウィークエンダー」でピリ辛ならぬ下世話な事件を口角泡を飛ばしてリポートし、一躍人気者になった。

 爆笑問題の所属事務所タイタン社長の太田光代(57)もピン芸人で「楠田枝里子です」とモノマネしていたし、楠田枝里子つながりでいえば清水ミチコ(62)も。

 ミッちゃんと一緒に「夢で逢えたら」にダウンタウンやウンナンと出ていた野沢直子(58)も外せない。

友近も渡辺直美もスルーってどうよ

 上沼恵美子(66)ももともとは「海原千里・万里」という姉妹コンビで漫才をしていた。長男を出産後に復帰してからは達者なしゃべりで関西のテレビ番組を席巻し、関西の女帝とまで言われて君臨するまでになった。

 平成・令和で探しても鳥居みゆき(40)やにしおかすみこ(47)もなかなかのパイオニアだし、さらに友近(48)も渡辺直美(34)もスルーってどうよ。制作者の視野が狭すぎない?

 ま、ヒコロヒーと吉住のネタが面白かったから許すけど。

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