小泉今日子「私の16才」から40年の軌跡…現在のアイドルシーンの“源流”を構築
■「あまり(世の中)良い方に進んでないな」
甘い声も健在なら、色艶、当時の男たちをとりこにしたルックスといい、魅力はさらに増している。昨今は演劇のプロデュースを中心に活躍し、また不倫・略奪愛でワイドショーを賑わせてもいるが、アイドルブームの立役者のひとりであり、当時からのファンには永遠のアイドル、昔も今も歌手なのである。
「小泉さんの何よりの功績は従来の保守的なアイドル像をぶち壊し、新たなフレームをつくったことです。80年代前半、松田聖子さんがいて、中森明菜さんがいて、小泉さんは3番手のポジションにいた。『だから好きなことができた』そうで、小泉さん自身、人まねではなく意識的に自分がやりたいと、スタッフと一枚岩で、新しいことを面白がってやっていたんですね」とチャッピー加藤氏。作詞家も作曲家もアレンジャーも、そんな小泉の魅力に引かれ「キョンキョンでどう遊ぶか」を楽しんでいたのではないかという。もちろんファンも「次はキョンキョン、いったい何をやってくれるんだ?」という期待感があった。