池袋の名画座「新文芸座」で映画で耽溺のススメ リニューアルで大人のワンダーランドに
「令和の名画座を楽しんで」(支配人・高原安未さん)
システムも改良されている。2本立てというと、たっぷり時間のあった学生時代まで遡るか、定年後の悠々自適を待つしかないと現役サラリーマンなら思うはず。しかし、今は当日のどの回を選んでもOKだから、朝の回を観賞後、仕事を片付け、夕方戻ってきてもいいのだ。シニア(60歳以上)は1本1100円など、各種割引もあるし、土曜夜にはオールナイト上映もやっている。
月間スケジュールを見ると、「マキノ雅弘が若かったころ それは日本映画の青春時代」といった特集も。35ミリフィルムを従来通りに上映もして、名画座の面影もちゃんと残っていた。
「ラインアップには、映画好きの若いスタッフたちの声も反映し、自信をもってお届けしています。若い方はもちろんですが、往年の映画ファンの皆さまに、快適な、令和の名画座を楽しんでいただきたいですね」(高原さん)
たまには世知辛い日常を離れ、大人のワンダーランドでのんびり羽を伸ばしたっていいはずだ。
(取材・文=長昭彦/日刊ゲンダイ)