著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

散らかった部屋やオフィスは「発想力」「想像力」を刺激する

公開日: 更新日:

 企画書など、クリエーティブな発想が求められる仕事を前にしたとき、良いアイデアが思い浮かばずにずるずると時間だけがすぎていく……。このような経験がある人は多いのではないでしょうか。

 やり方や答えが見えている単純な作業なら、たとえ面倒であっても機械的に進めていくことができます。しかし、発想力や企画力が求められる仕事は、マニュアル通りというわけにはいかないため、何も進まないことが珍しくありません。

 企画書の内容が決まった状態で、それを書類やスライドにまとめていく作業と、「どんな企画にするか」を考えるクリエーティブな作業は、実際に脳科学においても脳の使い方が異なると考えられています。

 俗にいう“ひらめき”が求められるわけですが、興味深い研究があります。ミネソタ大学のヴォーズらの「創造性は散らかった環境でこそ発揮される」とする研究(2013年)です。「デスクが散らかっていると仕事や勉強に集中しにくくなる」とする研究もあるため、全員にあてはまるわけではありませんが、散らかっていることは「良くないこと」だとは言い切れないというわけです。

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