ジャニーズ社名変更でも性加害問題は終わらない 北公次が告発本を出した35年前と時代は様変わり
メリー氏の圧力問題を検証しようとしないテレビ局
ジャニー氏の性加害に関する『再発防止特別チーム』の調査報告書には、《「マスコミ対応を委ねられているメリー喜多川は、ドラマの共演者が気に入らないと、その放送局の社長に直接電話をかけ、外すよう要求することもあった」》《「メリー喜多川は、森がオートレーサーの試験に合格した事実を前向きに報じようとした民放のプロデューサーに、『SMAPには森なんていなかったでしょ?』『最初からいないの。森はSMAPのメンバーじゃない。』などと大声を出した」》などと書かれ、これらは《真実と信ずるについて相当の理由があった》と認定された。それでも、テレビ局はいまだにメリー氏の圧力について検証しようとはしない。ジャニー氏性加害の根本にあった"暴君"の行為を振り返らない限り、問題はまた風化してしまうだろう。
「ジャニー氏の性虐待だけでなく、メディアに圧力を加えたり、タレントに一方的な契約を結ばせていたりした事務所の体質が大きな問題になっている。それでも、テレビは今もそんな事務所のタレントをニュース番組で起用するなど旧態依然としています。これからも、同じキャスティングを続けるなら、そのうちテレビでジャニーズに都合の悪い情報は報じなくなるでしょう。でも、ネットではどんどん記事が出されるし、YouTubeでも動画がアップされる。ジャニー氏の性虐待が大きく報道されるようになった元を辿れば、カウアン・オカモトがガーシー氏のYouTubeで告白したからです。そんな時代にテレビがジャニーズに忖度すれば、視聴者はすぐ見破ります。北公次さんの勇気ある告発は当時5年で風化してしまいましたが、現代ではそうはいかない」(前出の週刊誌記者)
ジャニーズ事務所は90年代前半の『冬の時代』を乗り越え、SMAP台頭以降は"圧力"でテレビ局を抑圧して問題を封印してきた、しかし、ネットの発達によって氷河期突入の危機を迎えている。