芸人たちが愛してやまないダイアン津田篤宏の原始的な笑い
こうして愛された結果、昨年の「27時間テレビ」(フジテレビ系)のMCの一角にまで上り詰めた。
そんな津田と相方・ユースケの2人は、吉本の養成所NSC時代からエリート。同期の山里亮太は「先生がMVP選ぶんですよ、ずっと4月からMVP取り続けたコンビ」(TBS系「櫻井・有吉THE夜会」22年5月12日)と証言する。盟友でもある千鳥・ノブも「同世代とかでいうと、津田が一番ツッコミうまかったんちゃうかな、漫才の。イジりたくなるんでしょ? ボケの人って」(朝日放送「やすとものいたって真剣です」21年2月25日)と言う。
そうやってイジられ続けた結果、もはや言葉にならない、技術など度外視の、感情先行型のツッコミに進化した、と大悟も評す。だからこそ芸人たちは津田のシンプルなツッコミを聞こうとして、津田をまたイジるのだ。
「津田さんにとって漫才とは?」という質問に津田は「漫才は漫才や! そういう質問してくる人めっちゃ嫌い」と吐き捨てた(日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」21年6月27日)。
高度な技術や新しい発明、価値観が求められるようになったお笑い。その中で感情を素直に爆発させる津田の原始的な笑いを芸人たちは愛しているのだ。