家一軒分の書籍代を費やした二階俊博さんなら「ブックセラーズ」は必ず刺さるはず
政策活動費の問題がさまざまなメディアや国会で議論されていますが、自民党の二階俊博元幹事長が代表を務める政治団体が、3年間で3500万円の書籍代を政策活動費として支出したと表明して話題になっています。予算委員会では野党議員が「家1軒建つくらいの書籍代だが、いったい何万冊購入したのか?」と官房長官に質問し、小学校75校分の費用とも報じられ、SNSの「図書館を丸々買ったのか?」との揶揄をもはるかに超えています。
そんな二階俊博氏に今回処方したい映画は「ブックセラーズ」というドキュメンタリーです。本作は本に魅了された書店員やブックディーラーなどが登場して“本に対する揺るがぬ愛”を語るのですが、家1軒分の書籍代を費やした二階氏なら必ず刺さる内容のはず。
インタビュー部分で、ビブリオフィル(愛書家)の女性が「本の上にグラスを置いたりしたら死刑宣告するわ」と語ります。物語に胸を躍らせ、新しい情報が得られ、自らを見知らぬ世界へといざなう本の偉大さと重要性を認識させられるこの言葉を、無類の本好きであろう二階氏が聞けば大きく首肯されることでしょう。そうでなければモグリと言っても過言ではありません。
本作はもし後ろめたいことがあったとしても絶対に本のせいにはしない、もしくはしてはいけないと思わせられる、書籍への愛情が詰まった映画なのです。