著書「Coming OUT!」でLGBT明かした 元「東京少年」笹野みちるさんは障害者福祉施設勤務
施設で働きながら、音楽活動も並行。「京都町内会バンド」やバンド内ユニット「ミチルンサトコ」、ソロでの活動を行い、月1回ほどライブを行う。
「私は音楽だけやっていれば幸せ、というタイプではもともとなく、社会と普通にかかわりながら音楽をやりたい。福祉の仕事は、実は『東京少年』の後半ごろ、すごく憧れていたんです」
ミュージシャンには珍しいのでは!?
「音楽って、“良き思い”と理にかなった努力が報われて、人気につながる世界じゃない。運や才能に左右される苦しさがあり、上っ面ばかり気にする世界であることにも疑問を感じていました。そうではなく、本当に社会で必要とされてる仕事がしたい、障害者を支える仕事はその究極だ、と。その思いからしばらく離れていましたが、紆余曲折を経て、ふと気がついたら障害者福祉の仕事に行き着いていました。不思議ですね」
さて、笹野さんは中学3年のときにバンド活動を始め、同志社大学3年の1988年、バンドブームに乗り、4人組「東京少年」のボーカルでデビュー。中性的なキャラクターと力強い歌声で、「陽の当たる坂道で」「プレゼント」などをヒットさせた。