「ラストマイル」興収50億円の大ヒットでも…満島ひかり初の「最優秀主演女優賞」を阻む長澤まさみの存在
主演女優賞には一度もノミネートされず
出演作がほぼ毎回ノミネートされる長澤に対し、満島は賞レースとの相性があまり良くない。助演女優賞のノミネートは第34回(10年)の「悪人」(東宝)をはじめ、これまでに4回あるが、最優秀の受賞にはならず、まして主演女優賞には、まだ一度もノミネートされていない。
商業的な作品以外の出演も多い満島の性格を考えれば、賞レースや肩書にこだわりがなさそうにも思えるが、今回の「ラストマイル」の大成功で主演女優賞で初ノミニー(候補者)になれば、「最優秀も……」と、どうしても鼻息が荒くなるのが女優としてのさがだろう。
来年3月に開催予定の第48回日本アカデミー賞で、火花を散らしそうな長澤と満島だが、ちょうど10年前にフジテレビ系連続ドラマ「若者たち2014」で共演歴がある。フジ開局55周年記念の同ドラマは、演出を「北の国から」でお馴染みの杉田成道氏が担当し、当時の人気若手役者たちが数多くキャスティングされた。4男1女きょうだいを中心とした群像劇で、その“1女”を演じたのが満島だった。
出演ドラマでは必ずといっていいほど彼女の主宰で“実践研修”を行うほどのこだわりを持つ満島に、役者同士での相性の良し悪しが問題になることもあったという。
例えば長男役を演じた妻夫木聡(43)は、同ドラマの完成披露試写会で、現場で満島と「ちょっぴりぶつかったりしました」と、詳細は省いたものの“今でこそ言える笑い話”を告白している。杉田氏から直接口説かれて出演したとされる長澤は、「長丁場なのに不自然なほど長澤と満島の共演シーンがない」「長澤の出演の条件は満島との絡みがないこと」などと週刊誌に報道された。あの共演から10年以上の歳月を経て、“最優秀主演女優賞”を争おうとしている2人に、映画の女神がほほ笑むのは一体どちらになるのだろうか。