著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

男と女の割合は?

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 健康医療と直接関係しませんが、今回は男女比の話をひとつ。男の人口を女の人口で割って100倍した数字を人口性比といいます。男女同数なら100、男が多ければ100を超え、女が多ければ100を切ります。

 生まれたばかりのときは、女よりも男の割合が高いのはよく知られています。新生児の人口性比は105から106、つまり男のほうが5%以上も多く生まれるのです。しかし医学的には男のほうが女より病気になりやすく、短命です。男の平均寿命が女より6歳以上も短い事実からも明らかです。

 では全年齢で見たとき、男女比はどうなっているのでしょうか。そこでデータを調べてみると、2012年10月1日における日本人の人口性比は94.8となっていました。女性のほうが5%以上多いことを示しています。都道府県別で見ると、男が最も多いのは神奈川県(人口性比100.9)。次いで埼玉、愛知、千葉、茨城、東京の順になっています。愛知を除けば上位は関東で占められています。

 一方、男が最も少ないのは、長崎県(87.5)。次いで鹿児島、宮崎、熊本の順です。さらに福岡、大分、佐賀も人口性比が90を割っています。どうも九州男児は意外と少ないらしいのです。

 もちろん、たったこれだけで何かを言うのは難しいのですが、ちょっとした空想のネタにはなるかもしれません。

【連載】健康医療データの読み方

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