ストップ“お漏らし” 「過敏性腸症候群」による下痢は治る!
IBSには下痢型、便秘型、下痢と便秘を交互に繰り返す交代型があり、男性に多いのは下痢型だ。きちんと対策を講じれば、「慌ててトイレに……」といったことはなくなる。腸の疾患を専門に診る「松生クリニック」の松生恒夫院長に聞いた。
「当院に来るIBSの下痢型の患者さんは、中高生から大人まで幅広い年齢層です。中高生には、『トイレで排便をするのが恥ずかしい。学校に行きたくない』と思い詰めているお子さんもいます。トイレに間に合わない経験を何度もしたために、同じような状況になると『またお腹が痛くなるかも』と不安が増し、一層症状が悪化している人も……。IBSは治る疾患ですから、早めの対策が肝心です」
IBSの下痢型には、非常に効く薬がある。「イリボー」だ。
「飲み始めるとそれほど間をおかず、効果が実感できる薬です。ただし、効き過ぎて便秘になったり、膨満感が強くなる人もいます。通常は5マイクログラム服用しますが、効き目が強いようなら、半分の2.5マイクログラムにしたり、2日に1回服用するなど、摂取量を減らすように患者さんに指導します。また、イリボーの承認が下りているのは男性だけ。女性は効果がはっきりと認められておらず、適用になっていません」