脳梗塞、糖尿、肥満、うつ…万病治療「腸内フローラ」の威力

公開日: 更新日:

 アレルギー性皮膚炎やスギ花粉症の患者はビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌によって症状を抑えることができる。うつ病は脳の活発化につながる細菌を増やすことで症状を改善できることがマウスの実験で明らかになっている。

 具体的にはどんな治療をするのか。

健康な人の便を生成して患者さんの腸内に入れる『糞便移植法』です。米国ではすでに潰瘍性大腸炎の治療などで通常医療として実施されており、内視鏡を使って肛門から注入します。現在の日本では口から悪玉菌を殺す抗生物質などを飲み、並行して糞便移植法を行う臨床研究を行っている段階です。数多くの患者さんに試し、内視鏡で腸内の細菌の状態を調べなければならないので、本格的な実用化まで時間がかかるでしょうが、多くの病気を予防・治療できる画期的な方法として期待できます」(米山公啓氏)

 一日も早く実用化してもらいたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」