漫画家・やくみつるさん(56) 痛風・尿路結石

公開日: 更新日:

 痛風の発作は、後にも先にも1回だけ経験があります。今から二十数年前の30代前半でした。ある朝、起きたら甲から足の全体がパンパンに腫れ上がっていた。それ以前も時々、足の親指がシクシクするなぁとは思っていたんですが、当時は「痛風」という概念すら頭になかったので、それが痛風なるものの症状だとも思わなかった。

 足がパンパンに腫れた状態になって初めて医者に行き、血液検査で尿酸値が高い、痛風だと言われて、「あ~、これが痛風というものの症状なのか」とその存在を知ったわけです。その後は薬を飲み続け、今は尿酸値も正常値を保っています。 一般的に痛風の痛みは耐えられないといわれますが、自分はその数年前に尿管結石を発症するという経験をしていたので、それに比べたら、痛風の痛みは500分の1程度にしか感じられませんでした。

 尿管結石の時は、本当に腹がちぎれるんじゃないかというくらい痛かった。体を二つに折り曲げた状態で「いてぇ~」という声さえ上げられない。尋常でない痛さなんです。

 人間が大音声を発せられるのは、体が反っている時。「クッ」と体が丸まっている時は大声すら出せないんですね。ブラックホールがすべてをのみ込んでしまうのと同じように、体全体がブラックホールみたいになって発散するものがなく、丸まってしまう。そのくらい痛い。ただ脂汗はにじみ、腹が引きちぎられるようでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」