2つの最新対策法に注目 もう「ドライアイ」で悩まない
しかも、ドライアイの8割は、この「涙が蒸発しやすいタイプ」だということも明らかになってきた。
「そのうちのほとんどが、涙の成分であるムチンや油脂の分泌異常です。ムチンに関しては点眼薬が複数の製薬会社から発売されており、適切に使えば効果的です。一方、油脂の分泌異常に関しては、2つの新治療が注目されています」
■副作用の報告なし
油脂は、上下のまぶたの縁にある「マイボーム腺」から分泌される。どちらの治療もマイボーム腺に働きかけ、分泌をよくするものだ。
ひとつは、米国で開発された「LIPIFLOW(リピフロー)」治療。まぶたを挟む専用の機器で41~43度の熱と圧力を12分ほどかけ、マイボーム腺に詰まった汚れや角質などを取り除き、正常に油脂が分泌されるようにする。
「治療後1、3、6、9、12カ月ごとに経過観察を行います。目のアレルギー、重度のまぶたの炎症、抗精神薬など乾燥の原因になる薬を飲んでいる人、シェーグレン症候群の人、目が開きにくい人は、効果が期待できない可能性があります」