常識と真逆の新理論 「一本の注射」で慢性的な痛みは消せる

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「炎症はどれくらいの期間続くかはっきり分かっていませんでした。しかし、その後の研究で、慢性的な痛みの患者さんには新生血管による微細な炎症があり、それが続くことで痛みも続くという結論に至ったのです」

■何をしてもよくならないなら…

 痛みを伴う疾患は、五十肩、変形性膝関節症、脊柱管狭窄症、変形性股関節症、顎関節症、帯状疱疹後疼痛、線維筋痛症など非常に多い。また、検査をしても異常が見当たらず、「原因不明」「精神的なもの」と言われている人もいる。

「病名がついている人からそうでない人まで、さまざまな患者さんが全国から来ます。病名がどうであれ、慢性的な痛みの多くには軽微な炎症があり、触診や超音波検査で確認できます」

 今、痛みの治療には鎮痛剤がある。しかし、鎮痛剤のような全身に効く治療では、痛みがある箇所(局所)にできた新生血管による軽微の炎症には効果がない。ちなみに、「鎮痛剤が効かなければ炎症が原因の痛みではない」とこれまでされてきたが、それは局所の炎症に作用していなかったからだ。

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