「苦労すると白髪が増える」は俗説か?
昔からある俗説に答えてくれたのは、メンズヘルスクリニック東京の小林一広先生です。
「ストレスによって白髪になるという説は、医学的に証明されていません。ストレスで自律神経やホルモンバランスが崩れることは確かですが、それが白髪につながるという根拠は証明されていないのです」
ということは、マリー・アントワネットが「死刑判決のショックで一夜にして総白髪になった」という有名な逸話も、フィクションに過ぎないのかもしれません。
そもそも髪が黒くなるのは、頭皮にあるメラノサイト(色素細胞)から産出されるメラニン色素で色付けされるから。そのメラノサイトの機能が加齢により低下すると、メラニンの産出が抑えられ、髪に色が付かなくなります。この“加齢”以外に、白髪の原因は考えにくいといいます。
「そして白髪が生え始める年齢や白髪の量には、遺伝も関係しています。親が若くして白髪になったのなら、本人も若白髪になる確率が高いというわけです」
遺伝に基づく老化現象だから、予防法はないのだとか。ちなみに、白髪は抜くと増えるといわれますが?
「白髪を1本抜いても、もう一度白髪が生えてきます。増えるわけではありません。ただし、激しく抜くと毛乳頭が傷つき、発毛しなくなる恐れがあるので、抜かないほうが無難でしょう」
白髪が気になるなら、染めるのが一番!