症状は300種類以上 妻の「更年期障害」をきちんと知る
前出のB子さんも「ホルモン補充療法を始めて1週間ほどで腰痛や腕のしびれが楽になり、眠れるようになった」と話す。
「病院のどの診療科を受診しても不調の原因が分からないときは、更年期の年代なら、更年期障害を疑った方がいいかもしれません」(佐藤さん)
つまり妻の更年期障害は、「相談できるところは少ない」「女性ホルモンの数値だけでは測れない」「専門知識を持つ医師でないと正確な診断に結びつかない」「本人が気づいていない場合がある」「治療で改善することもある」──。夫がすべきは、これらをしっかり頭に入れ、妻を支える以外にない。
更年期障害治療中の40代後半のC子さんは「治療前は夫が何をしても怒りが生じ、つらく当たっていた。病院予約日にうつ症状で『キャンセルする』と言いだすと、夫は一緒に病院へ行こうと言ってくれた。それがなければ今でも病院に行けていなかったかもしれない。専門医に相談できたことで、自分のイライラや怒りを客観的に見ることができるようになった」と話す。
醤油差しが飛んできたら一緒に病院に行くときだ。