著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(4)新型コロナ以外の国内治験も進みmRNAワクチンが発展する

公開日: 更新日:

 コロナ禍の真っ最中に登場したのが「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」です。コロナウイルスの遺伝情報を持たせた合成mRNAを体内に打ち込むと、細胞に取り込まれてウイルスの抗原タンパク質を生産し、人体の免疫機能がそのタンパク質に対する抗体を作り出す、という仕組みです。アイデア自体は以前からあったらしいのですが、実現したところが画期的でした。

 さらに今年は日本のメーカーが、世界初の「レプリコンワクチン」を発売しました。レプリカーゼという酵素の働きで、体内でmRNAのコピーが作られるというものです。mRNAは体内で急速に分解されてしまうのですが、コピーが作られ続けるお陰で見かけの分解速度が遅くなり、それだけワクチンとしての効果が高まるとされています。

 ただ、新型コロナは怖い病気ではなくなってきました。しかもワクチンは有料(65歳以上で約7000円、それ以外は1万数千円)です。そのためわざわざ打つ人が激減してしまい、せっかくのレプリコンワクチンも、良かれ悪しかれその威力を示す機会を逃してしまいました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《フジが反転攻勢》《どうする文春!》中居正広問題の文春記事訂正に大はしゃぎの違和感…“直取材”対象はどこにいる

  2. 2

    バド渡辺勇大は代表辞退、英の五輪メダリストもアダルトサイトで副収入…世界で共通するアスリートの金銭苦

  3. 3

    フジテレビ系の冬ドラマ「警察もの」2本はありえないお話しすぎてズッコケの連続

  4. 4

    中居正広は「地雷を踏んだ」のか…フジテレビに色濃く残る“上納体質”六本木『港会』の存在

  5. 5

    フジテレビ騒動で蒸し返される…“早期退職アナ”佐藤里佳さん苦言《役員の好みで採用》が話題

  1. 6

    入社式の仰天舞台裏 コネと忖度が横行するフジの末期症状

  2. 7

    生島ヒロシ“セパ制覇”でラジオ即降板の衝撃 中居正広“女性トラブル”が引き金となった好感度アナの裏の顔

  3. 8

    TKO木下隆行"元女子アナに性奉仕強制疑惑"で絶体絶命…釈明動画も"ウソつきイメージ"がアダに…

  4. 9

    フジの“私情含み”採用に佐藤里佳アナウンス室部長が異議

  5. 10

    文春訂正で中居正広ファン分裂! 「本人は無罪」vs「悪質性が強まった」で大激論