まだ多い誤解…医師指南「コレステロール」の正しい知識

公開日: 更新日:

②善玉は高くても問題ない?

 低HDL-Cは脂質異常症の条件だが、一方で、高HDL-C(120mg/dl以上)も問題だ。

「HDL-Cが高い人も心血管病で亡くなる割合が多い。私の外来にも高HDLの患者さんがいらしていますが、高LDL-Cとは違い、高HDL-Cはほとんど治療法がありません」

 適時、動脈硬化の検査を行い、進行している場合は動脈硬化を悪化させない生活改善を心掛け、場合によっては投薬治療を受ける。

③コレステロールが高い方が長生きという説もあるが、真相は?

「現在は一般的ではありません。衰弱や疾患で栄養状態が悪ければ、コレステロールが低くなり寿命が短くなる。こういった例が統計に入り、『高コレステロールの方が長生きだ』という説になったのでしょう」

④食生活の改善や運動は有効?

「それらではLDL-Cの数値が下がりにくい。LDL-Cが高い場合、体質も関係しているからです。食生活の改善や運動をやってみて、数カ月続けても数値が下がらなければ、薬物治療をスタートすべき。薬には副作用があるものの、異常高値、家系に心臓脳疾患の方がいる方はメリットとデメリットを考慮すれば、薬物治療によるメリットの方が大きいです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」