小林麻央さん約2年継続 乳がん抗がん剤治療を詳しく知る
ステージⅢで術前に治療する場合は、ホルモン剤よりも抗がん剤治療の方が奏功率が高く、そちらが選択されるという。
「ステージⅢの場合、抗がん剤の効果でがんが縮小し、手術が可能になるケースも多くあります。根治が望めるため、副作用があっても効果の高い抗がん剤が優先されるのです」
■縮小して手術可能になるケースも
乳がん治療に使われる抗がん剤は、「アンスラサイクリン系」と「タキサン系」の2種類が主体だ。抗がん剤治療は、手術を受ける前にがんを小さくする目的などで術前にも行われているが、術後の再発予防、再発が見つかって治療する場合に行われるケースが多い。いずれの場合も、基本的に使われる抗がん剤は同じだという。
「再発予防で使う場合は、有効性が証明された投与法と投与量に基づいてきっちり行うことが肝心で、アンスラサイクリン系とタキサン系の両方を用いるケースが多い。再発してから使用する場合は、副作用に応じて量や頻度を加減することもあります。日本で開発されたエリブリンや、経口薬を用いるケースもあります」