死亡リスク3割減 急増「前立腺がん」の新たな治療法とは

公開日: 更新日:

■骨に転移しても諦めない

 治療は簡単だ。4週間ごとに1回の間隔で静脈注射を行うだけ。最大でも6回で済む。気になる副作用は貧血や下痢や嘔吐、食欲減退、骨痛、疲労など軽度なことが多い。

 問題は家族への影響だ。体内から放射線を発するだけに、患者の身近にいる家族に被害はないのだろうか?

「ゾーフィゴ静脈注射から発せられるα線は、患者さんの体内では0.1ミリ未満の範囲にしか影響を及ぼしません。ほとんど影響なしと言っていいでしょう。ただし、ゾーフィゴの静脈注射後1週間程度は、α線を出す放射性物質のラジウム-223が血液や便などに微量に残る可能性があります。そのため、患者さんの便や尿などに触れる可能性がある場合や、これらで汚れた衣類などを触る場合はゴム製の使い捨て手袋を使う必要があります。子供や妊婦さんの接触も最小限にする必要があります」(首都圏の放射線治療医)

 現在、都内でこの治療法を実施しているのはJCHO東京新宿メディカルセンターを含めて4施設のみ。“骨にまで転移したらがんの治療はおしまい”などとあきらめずに、新しい治療法を試してみてはどうだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」