手術不能の肺がんに新薬登場 今後の治療はどう変わる?

公開日: 更新日:

 ただ、2次治療を受ける患者は、1次治療の時より身体的ダメージを負っている場合がほとんど。効果が高くても、副作用が大きければ使いづらい。

「副作用は、日本人患者では発熱性好中球減少の頻度は上昇したものの、全体的にはドセタキセル単剤と比較して大差はありませんでした。QOL(生活の質)も、全体的にドセタキセルに新薬を上乗せした方が優位(QOLが高い)でした」

 手術ができない進行・再発の非小細胞肺がんでは、今、最も注目を浴びているのが免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブだ。前述の通り、扁平上皮がんの治療では免疫チェックポイント阻害薬が今後「主役」になるとみられているが、非扁平上皮がんは「2次治療はドセタキセル+新薬(ラムシルマブ)が第一選択になる」と加藤医師は指摘する。

「免疫チェックポイント阻害薬は効く人には非常に効くが、効かない人には効かない。すぐに薬の効果が出ないと危険な状態になる患者には、免疫チェックポイント阻害薬の使用がためらわれる場合もあります。ドセタキセルや新薬は、免疫チェックポイント阻害薬よりも副作用の出現の様相がある程度予測でき、管理しやすい点も大きいです」

■非小細胞肺がんとは

 肺がんは組織型で「非小細胞肺がん」と「小細胞肺がん」に分類される。さらに、非小細胞肺がんは「扁平上皮がん」「腺がん」「大細胞がん」に分かれる。文中の「扁平上皮がん以外=非扁平上皮がん」は、腺がんと大細胞がんのこと。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」