ピアス穴が10cmの塊に “ただの傷”を甘く見てはいけない
(1)体質だからと、治療をせず放置される。
(2)テープの使い方を間違えている。
(3)手術はできても放射線の設備がないので、治療が中途半端。
(4)そもそも「治る」ということを医師が知らない。
「テープは2種類あり、一方は弱いステロイドで、一方は強い。前者では効き目が弱く、成人では、最初は強いステロイドのテープを用いたほうが良いケースがほとんどです。しかし、弱いテープから始めて、効果がないまま続けてしまうことがあります」
ケロイドまで至ると、見た目の問題ばかりか、痛みやかゆみがひどくなる。
「眠れないほど」と訴える患者もいる。治るチャンスがあるのだから、大いに活用したい。
ただし、患者側もそれなりの覚悟が必要だ。
「治療には時間がかかります。傷痕ができて3カ月後、肥厚性瘢痕ができてすぐに治療を開始した理想的な患者さんでも、3~6カ月はテープを毎日貼り続け、患部をあまり動かさないようにしなくてはなりません」
何年も放置していれば、治療にはその数倍の年数がかかる。それでも「何もなかったかのよう」と感動するほどきれいになる。痛み、かゆみも消える。
誰でも経験する(した)かもしれない疾患だからこそ、「もしも」の時のために知っておこう。