羽毛布団も“引き金”に…鳥が危ない肺炎を招く
「最近は一部の検査会社でも行われるようになりましたが、保険適用外」
しかし、疑う要素があれば、自費であっても鳥関連過敏性肺炎かどうかを調べるべきだ。理由は2つある。
まず、前述の通り「ある段階を過ぎると死に至る」病気だからだ。
「線維化は、早期に見つかれば元の状態に戻せます。しかし、完全に硬くなると、治療が効果を発揮せず、呼吸困難が悪化していきます」
次に、鳥関連過敏性肺炎と診断がつけば、鳥が原因なので、それを徹底的に回避し、ステロイド投与などの治療を受けることで症状は緩和する。完治に近い状態へ持っていくことも可能だ。
大谷医師がこれまで診た患者では、早期に線維化が見つかり、原因が鳥だと判明した患者は100%生存している。ところが、線維化が進んだ段階での発見になると、進行度合いに応じて生存率は低下する。
「特発性肺線維症までは、たいてい診断されています。しかし、そこから鳥が関係しているかどうかを調べられていない。ちなみに、特発性肺線維症の平均寿命は3~5年です」