患者負担も軽減 大腸がん検査は“内視鏡よりCT先”の時代
「大腸がんは気になるが、事前に大量の下剤を飲むのが嫌」「お尻に内視鏡を突っ込まれたまま、検査を受けるなんて屈辱」。そんな理由から大腸内視鏡を敬遠する中高年は少なくない。しかし、大腸がんの死亡者数は男性3位、女性1位と高率。便潜血検査で陽性を告げられた人は詳細な検査を避けては通れない。ならば、負担の少ないCT検査を先に受けてはどうか? 100例以上の大腸がんCT検査を手掛ける「三井タワークリニック」(東京・日本橋)の斎藤達也院長に聞いた。
「大腸CT検査は内視鏡を使わない新しい大腸がん検査です。大腸を炭酸ガスによって膨らませて新型のマルチスライスCTを用いて撮影することで、大腸の3次元画像を得ることができます。別名、仮想(バーチャル)大腸内視鏡検査と呼ばれています」
斎藤院長によると、CT検査は内視鏡検査に比べて、患者への負担がはるかに少ないという。
「検査当日は細いチューブを肛門から数センチ入れて炭酸ガスを注入し、大腸を膨らませます。その後、うつぶせとあおむけでCT撮影。チューブを抜いて終了です。検査室に入ってからおよそ10~15分程度で終了です」