テストや検査で異常でも 医者の「認知症診断」増える誤診

公開日: 更新日:

 認知症は、記憶障害、日付や場所の間違い、家事ができない、道が分からないなどの「中核症状」と、うつ状態、怒りっぽさ、妄想、幻覚などの「周辺症状」が特徴だ。

 認知症の診断では、問診で中核症状や周辺症状をチェックし、MRIやCTの画像検査、長谷川式など認知症診断のためのテストが行われる。しかし、これらだけで単純に認知症を判断しようとすると、重要な「大原則」が抜け落ちる。

「ほとんどの認知症は、周囲がはっきり分からないうちに症状が顔を出し、非常にゆっくりしたスピードで進行します。本人や周囲が困る症状として少しずつ顕在化する。これが大原則です」

 たとえ、中核症状や周辺症状と似た症状があり、画像検査や長谷川式テストで異常となっても、「大原則」から外れていれば認知症ではないのだ。

「Aさんの場合は、突然症状が出ていた。トイレ以外の場所での排泄は重度の認知症で見られますが、突然、出てくることはあり得ません」

 Bさんの場合も、ある時期から急に物忘れが目立つようになっている。さらに倦怠感や食欲低下も、認知症の初期や中等症では見られない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も