世界が注目 完治困難な「好酸球性副鼻腔炎」の新たな治療概念

公開日: 更新日:

 慢性副鼻腔炎には完治が難しいタイプがあるが、最近日本で広まりつつある“新しい概念”によって、うまくコントロールできるかもしれない。

“新しい概念”とは、「one airway, one disease(一つの気道、一つの疾患)」というもの。国際アレルギー性鼻炎ガイドライン「ARIA」が提唱した。

 東京女子医大耳鼻咽喉科・野中学教授が説明する。

「かつては、アレルギー性鼻炎など上気道の疾患と、喘息など下気道の疾患は、別々に治療が行われていました。ところが新概念では、上気道と下気道は一続きの気道であり、それぞれは同じ一つの疾患であるとしています。上気道と下気道両方、併せて治療すべきとの考えです」

 これは、慢性副鼻腔炎にも当てはまる。

 慢性副鼻腔炎は、蓄膿症ともいわれる慢性化膿性副鼻腔炎と、好酸球性副鼻腔炎とがある。前者は副鼻腔が細菌に感染して発症。後者は、白血球の一種である好酸球が活性化し、副鼻腔の粘膜に炎症を引き起こしたものだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…