若いのに頻発する物忘れ 原因は働きすぎによる“脳の悲鳴”
年齢とともに増える物忘れ。その原因は、海馬にある神経細胞の機能低下にあった。しかし、40~50代で「妙に物忘れが増えた」と嘆く人もいる。何が原因なのか?
「若いのに物忘れが多いのは、若年性アルツハイマーの可能性もありますが、たいていは忙しすぎるだけです」(眞田クリニック・眞田祥一院長)
働き盛りの多忙な人は、やることや考えることが多すぎて、単に記憶の容量がオーバーしているのだ。
要職の人に秘書が必要なのは、「物忘れに備えるため」だと眞田院長は言う。
しかし、注意をしなくてはならない場合もある。多忙な世代の物忘れについて、くどうちあき脳神経外科クリニック・工藤千秋院長は指摘する。
「バリバリ働く40~50代の人は、付き合いでお酒を飲むことが多く、中性脂肪値やコレステロール値が高い傾向にあります。そうなると血圧も血糖値も高くなり、血流が悪くなるから、脳が酸欠状態に陥るのです」
脳が酸欠状態になれば、神経細胞の機能は当然低下する。さらに、多忙による睡眠不足が血行不良を助長する。これが壮年男性によくある物忘れの要因だ。