放置で10もの弊害が…「味覚障害」は独居老人ほど要注意
「味覚には問題がなく、嗅覚に異常がある人もいます。最近増えている心因性のものや、背景に全身疾患などが隠れている味覚異常もあります」
嗅覚障害、心因性、全身疾患はそれに応じた治療も必要だが、一般的な味覚障害では、亜鉛内服療法が基本になる。
「唯一エビデンスを持つ治療です。亜鉛欠乏が検査で確認された場合に、亜鉛内服療法が保険適用になります」
漢方薬を用いて体質改善を行うことも。便秘がひどく、亜鉛製剤だけでは4カ月服用しても味覚障害が改善されなかった患者が、亜鉛製剤に加えて便秘に効く漢方薬を服用したことで6カ月後には食欲が増進、8カ月後には「治った」と薬をやめられたケースもある。これは決して稀有なものではない。