胃の不調を軽んじない “みぞおち痛”は命に関わる病気かも

公開日: 更新日:

「肝臓は『沈黙の臓器』と呼ばれ、痛みを感じる神経がありません。肝臓にできたがんが大きくなってきて、肝臓の被膜が引き伸ばされることでみぞおち付近に痛みを感じるようになります」

 みぞおちの痛みは、本人には胃の痛みとして認識される。しかし、そう思い込んでいると、重大病を見逃すことにもなりかねない。

「医師の中にも、みぞおちの痛み=胃の痛みと思い込んでいる人がいるので注意してください。みぞおちの痛みで医者にかかる時は、胃カメラ検査と一緒に腹部エコー検査や造影CT検査を行ってもらうようにしましょう。胃や腸の中にはガスがあってエコーでは見ることができないため、胃カメラは必要です。しかし、逆に胃カメラでは膵臓や肝臓などは見えません。胃の周囲にある膵臓、肝臓、胆のう、胆管といった臓器はエコーやCTで見る必要があります」

 また、みぞおち付近に位置する臓器ではないが、狭心症、心筋梗塞、腹部大動脈瘤といった心血管疾患によってみぞおちが痛む場合もある。心臓や血管の痛みは、みぞおちや背中などの痛みと同じく脊髄を通って脳に伝えられる。このとき脳が痛みが起こっている箇所を取り違えると、一見、関係のない箇所に痛みを感じる。「放散痛」と呼ばれるものだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動