難病SMAに初の治療薬「スピンラザ」は1本932万円

公開日: 更新日:

 今年8月、乳児型脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する超高額薬剤「スピンラザ」が保険適用となりました。SMAは日本では難病に指定されていて、患者数は10万人に0.5~1人といわれています。脊髄にある運動のために使う筋肉をコントロールする神経に影響を及ぼす病気で、筋力の低下や筋萎縮が表れるため、飲み込んだり噛んだりする力や呼吸など生命維持のために欠かせない身体機能に障害が起こり、重篤な状態を招いてしまいます。

 まだ根本治療が確立していないため、初の治療薬となるスピンラザは、SMA患者にとって今のところ“最後の切り札”といえる薬です。核酸製剤に分類される全く新しいタイプの薬で、「アンチセンスオリゴヌクレオチド」と呼ばれる人工核酸医薬です。

 核酸とは、DNAやRNAといった「遺伝子」の本体にあたる物質です。人の体は約37兆個の細胞でできていて、その細胞一つ一つの核に存在する染色体にDNAは含まれています。

 DNAは62億(31億セット)の「塩基」と呼ばれる分子が対をなして二重らせん構造で存在し、DNAをもとに作られた約2万3000の遺伝子によって、生命が維持されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カンニング竹山がフジテレビ関与の疑惑を否定も…落語家・立川雲水が「後輩が女を20人集めて…」と暴露

  2. 2

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  3. 3

    東野幸治とハライチが春の番組改編で大ピンチ…松本人志、中居正広のスキャンダルでトバッチリ

  4. 4

    元兵庫県議の死をめぐり虚偽情報拡散…立花孝志氏は名誉毀損で立件なるか?若狭勝弁護士が見解

  5. 5

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  1. 6

    綱とり出直しの琴桜に必要な「脱・頭でっかち」…初場所の足を引っ張ったのは考えすぎる悪い癖

  2. 7

    TBS「報道特集」が検証…立花孝志氏が流したデマと恫喝の実態

  3. 8

    文春訂正で中居正広ファン分裂! 「本人は無罪」vs「悪質性が強まった」で大激論

  4. 9

    中居正広トラブルへの関与を改めて否定も…フジテレビ“当該社員”に「緊急異動」発令で社員ザワめく

  5. 10

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋