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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

伊藤忠がヒント がん治療と仕事の両立はコーディネーターが重要

公開日: 更新日:

 仕事との両立で重要なのは2つ目。各部門ごとに配置された両立支援コーディネーターです。コーディネーターは各部門ごとの人事総務担当者が兼務し、がんになった社員と主治医の間を取り持ち、社内の保健師や産業医、社員の上司や同僚、部下らとやりとりしながら、具体的な支援策や社内の調整をしてくれるのです。

 大企業ならではの手厚さですが、中小企業も頑張っています。その典型が、検診部門のパートナー賞を受賞したヤスマです。創業71年の香辛料メーカーで、がん検診の受診率は100%。その結果は、嘱託医がチェックし、精密検査が必要なケースは総務から社員に伝えられ、必ず精密検査を受ける仕組みが整えられています。これが素晴らしい。

 たとえ、がん検診の受診率がよくても、精密検査を受けなければ、早期発見・早期治療のチャンスが失われる恐れがあります。でも、ヤスマのような精密検査への後押しは効果的。ヤスマは、5年以上前からがん検診受診率と精密検査受診率の100%を続けているそうです。

 ヤスマは、東北から季節労働で半年ほど住み込みで働く人が会社を支えるケースが多かったものの、食生活の乱れなどから体調を崩しがちだったといいます。

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