GWは気温高め予報 熱中症を発症しやすい人はこんなタイプ
■炭酸入浴剤で汗をかく練習も
持病の薬が熱中症の発症リスクをアップさせることもある。なかでも、抗コリン作用のある薬は、エクリン汗腺を刺激するアセチルコリンを抑える作用があるため特に注意したい。例えば不整脈などの治療に使われるアトロピン、パーキンソン病の一部やアレルギー疾患に使われる抗ヒスタミン剤などはアセチルコリンの作用を抑制する。
熱中症を避けるにはどうすればいいのか?
「汗をかける体に変えることです。通常、人の体は繰り返し暑熱負荷が加わると、汗をかいてその気化熱で体温を下げる体に変化します。その結果、夏の激しい暑さに耐えられるようになるのです。こうした体の変化を暑熱順化といいます」
日本人の暑熱順化は春から夏にかけて、徐々に気温、湿度などが上昇することで自然に行われる。ところが、急に暑くなると、暑熱順化する暇がない。意識して暑熱順化する工夫をするしかない。
「1日1回、2~3時間は外に出て、汗ばむ程度の運動をすることです。お風呂も効果がありますが、暑熱順化が成立するには38度の核心温を連続して1.5時間程度維持し、それを2週間続けることが必要です。しかし、42度の湯に10分間漬かっても核心温38度を維持できる時間は数分。これでは暑熱順化するのは無理です。目の前の熱中症に間に合いません。サウナを使うのも手ですが、中高年には体の負担が大きい」