GWは気温高め予報 熱中症を発症しやすい人はこんなタイプ
では、昨年のゴールデンウイークはいつが危なかったのか? 「平成29年5月1~7日 全国の熱中症による救急搬送(日別)状況速報値」によると、期間内に422人が搬送され、うち127人が5月5日のこどもの日が断トツで多かった。
気になるのは、その場所。47人が屋内で、以下、屋外の公園27人、道路17人。屋外の公園から搬送されたのは、生後28日以上満7歳未満の乳幼児4人に対して、成人35人、高齢者59人。“大人”の方が多かった。
「この数字はあくまでも救急車で運ばれた人数。自分ではそうと気づかずに熱中症を発症した大人はもっと多いはずです。公園でスポーツをしていたという人もいるでしょうが、この時期に目立つのは公園内でお弁当を広げバーベキューをして熱中症になるケース。普段は汗をかかず、運動の習慣がない人が、強い日差しの下で利尿効果のあるビールやお茶を片手に肉などを焼いているうちに気分が悪くなる場合もあるのではないでしょうか」
もちろん、屋内で過ごす時間が長い高齢者も注意が必要だ。
「のどの渇きの感じ方が鈍く水を飲むタイミングが遅れがちの高齢者は、慢性的に脱水状態の人が多い。消化管壁の血流が低下するために血中に内毒素が多くなり、暑熱耐性を低下させる可能性も。心不全や心筋梗塞後遺症などでは心拍出量が制限され、血流の分配が障害されるのでリスクが高くなります。糖尿病も多尿により脱水傾向があり、広範な神経障害から発汗障害が進んでいる可能性があり、危険です」