3歳で脳性麻痺 ヴァイオリニスト式町水晶さん明かす“心の闇”

公開日: 更新日:

 そんな時、祖母の提案で刑務所へ慰問演奏に行くことになりました。「なんでこんな時に……」と思っていましたが、行ってみて気づいたことがありました。自らの罪と向き合ってジッと耐えている受刑者の姿と、いじめに耐えている自分の姿がリンクしたのです。

 実は、それをきっかけに、12歳の時に作曲したのがアルバムタイトル曲「孤独の戦士」です。この曲には受刑者の方々を励ますと同時に、自分自身を助けたいという思いがこもっています。

 それはさておき(笑い)、いじめがピークだった12歳で喘息が悪化し、心臓も狭窄して、子供ながらに「寿命が短いかも」と思いました。この頃から精神的にも肉体的にも大変で心がすさんでいき、いつしかバイオリンが健常者と闘うための道具になっていきました。「仲良くするのは表向きだけ。心は決して許さない」と誓ったのもこの頃です。

 その後、好戦的でストレスが多いせいか高血圧になり、薬が増えると腎臓を悪くし、それまで麻痺のなかった腰や肩にも麻痺が出る2次障害も起こりました。「このままいけば将来寝たきり」という危機感もあって、15歳から筋トレジムに通い始めました。土手を走るようになると血圧が下がり、体力もつきました。以来、筋トレとランニングにハマっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭