再発率が低く傷も残らない子宮動脈塞栓術で子宮筋腫を治す
UAEは血管造影(X線透視)を用いて、外径1.3ミリのカテーテルを子宮動脈まで挿入する。そこで細かい粒子の塞栓物質を注入し、子宮筋腫に栄養を与えている血流を止めることで筋腫が縮小して症状が改善するという仕組みだ。
消毒開始から止血終了までの手技時間は30~60分。そのうちの透視時間は平均10~15分だ。入院期間は前日入院で3泊4日。術後は翌日に歩行、48時間後に退院。デスクワークなら1週間後には職場復帰できるという。
■再発率は5年で10%
UAEを行うと筋腫は徐々に縮小し、その効果は1年半くらい続く。
「術後、筋腫は半年で元の体積の50%、1年後には40%の大きさに縮小します。症状の方は、術後の翌月の月経では過多月経の出血量が減り、月経痛も薬を飲まなくてもよくなる人がほとんどです。子宮筋腫由来の症状は、約90%以上の患者さんが改善しています」
ただし、UAEの対象にならない患者も3割ほどいるという。