専門誌で報告 喫煙の害の一部はビタミンCで予防できる
たばこを吸うことが健康に大きな害があるのは、多くの研究により確認されている事実です。たばこの害は喫煙者だけのものと思われがちですが、一緒に暮らしている家族にも影響を与えることがありますし、お母さんが妊娠中にたばこを吸っていると、それが胎児に影響を与えることも分かっています。妊娠中の喫煙の影響により、お子さんの肺の機能が低下し、喘息などの病気が増えるのです。その仕組みは遺伝子のメチル化という異常が、たばこによって起こるためと考えられています。お子さんの肺の病気を予防するためには、お母さんはもとより、家族が禁煙することがとても大切なのです。
しかし、実際には妊娠が分かってから禁煙することは、非常に難しい場合もあります。そんな時に、たばこの害を予防する方法はないのでしょうか?
今年の呼吸器疾患の専門誌に、それについての興味深い研究が発表されています。妊娠中の喫煙女性が1日500ミリグラムのビタミンCを取ったところ、胎児の肺機能の低下が予防されたのです。
たばこを吸うと血液中のビタミンCが低下し、ビタミンCは遺伝子の異常を修復するような働きがあるので、こうした結果につながったようです。
もちろん禁煙は健康のためには必要不可欠ですが、その害の一部は、ビタミンCで予防出来ることも知っておいた方がよさそうです。