専門医が指摘 ゲーム依存症患者の約2割はADHDを合併

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「特にいま問題になっているのが、スマホゲームで広く見られる課金です。ゲームを進める過程で、強くなるためのアイテムや新しいキャラクターを、ランダムで手に入れるガチャという要素があるのですが、これが、たとえば1回500円で、40回連続でやると2万円。夢中になると、1日10万円、15万円はすぐに使ってしまえるシステムになっているのです」

 現在、スマホゲームのほとんどは、アプリをダウンロードすることで無料で始められる。だが、スマホゲームの開発には膨大な製作費がかかる。その製作費を回収するためにも、スマホゲームには、コアなファンが多額の課金をする仕組みが欠かせないのだ。

 生活に深刻な影響を及ぼすゲーム障害。その中には、一般の人に占める発達障害の人の割合よりも、はるかに高率に発達障害の人が含まれているという、興味深いデータがある。樋口医師は、こう説明する。

「発達障害は、主に自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の3つに大別されますが、特にADHDとゲーム障害には親和性があり、久里浜医療センターのネット依存外来に来ている患者さんの中にも、ADHDと診断される人は20%近くを占めています。これは、ADHDとされる人が、どんなに多く見積もっても全人口の5%以下であることを考えると、極めて高い数字だと言っていいでしょう」

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